心臓分野
テクノアカデミー
(大血管)Hostile aorta を伴う大動脈疾患の治療戦略
企画概要
大動脈疾患の治療において、"shaggy aorta"などの高度粥腫病変は塞栓性合併症の高危険群である。また"porcelain aorta"などの高度石灰化病変では、遮断・吻合等に特別な配慮を有する。本セッションでは、これらhostile aortaを伴う大動脈疾患の治療において、合併症を回避し安全に治療を実施する戦略について、動画を用いて討論していただきたい。
(大血管)肋間動脈再建法の工夫
企画概要
Collateral network conceptの時代においても、肋間動脈再建が脊髄保護の重要なコンポーネントの一つであることに変わりはない。本セッションでは、虚血性脊髄障害を回避するための肋間動脈再建法の工夫について、迅速性、開存率、再建中の虚血対策などの面から動画を用いて討論していただきたい。
(大動脈弁・基部領域)ASに対する低侵襲治療の展望
企画概要
大動脈弁狭窄症に対する低侵襲治療には、TAVI、Sutureless valve、MICSがあるが、各々の近接期および遠隔期の成績を示していただき、それに基づく適応年齢、患者の生涯における治療プランの今後の展望について討論していただきたい。
(僧帽弁)低侵襲僧帽弁手術:ロボット、MICS各自のセッティングと工夫
企画概要
低侵襲僧帽弁手術は、内視鏡補助直視、完全鏡視下、ロボット補助などいくつかの術式が混在し、それぞれに特有のセッティング、適した弁形成手技がある。本企画では、少なくとも数百例の経験を有する内外の演者に各施設のセッティング、形成手技について発表していただく。ビデオはフルHDまたはフルHD 3Dプロジェクターでの映写とする。
(心不全)私の僧帽弁下・三尖弁下手術
企画概要
機能性僧帽弁閉鎖不全症や機能性三尖弁閉鎖不全症に対して様々な弁下矯正術式が提唱されている。各施設での術式に対するこだわりについて、その成績も踏まえて議論していただきたい。
(冠動脈)中枢吻合を科学する
企画概要
no touch aorta CABGは術後strokeのリスクを低下させ、ガイドラインにも推奨されている。しかし狭義のno touch aortaはin-situ graftでしか達成できず、そのカバーできる範囲は限られてくる。そのため様々な中枢側吻合デバイスが開発販売され、いずれも広義のno touch aortaと称し普及している。デバイスも含めた様々な中枢吻合のテクニックのpro conを徹底的に討論したい。
(不整脈)AF外科治療の最前線
企画概要
不整脈外科治療の日循ガイドラインが改定され、AFを合併した器質的心疾患に対するAF手術はClass I、AF合併例での左心耳閉鎖あるいは切除術の併施はClass IIa 推奨となった。一方、AF手術はメイズ手術、左房メイズ手術、肺静脈隔離術、左心耳切除術と術式が多岐にわたるとともに、MICSアプローチや新規デバイスの導入により、治療戦略は多様化している。本セッションでは各施設におけるAF手術の術式の工夫を紹介いただくとともに、その手術成績を検討したい。
(HOCM)HOCMの最新の外科治療
企画概要
日循ガイドラインには経験ある術者(術者は 10 例以上の治療経験,施設は 20 例以上の治療実績)による中隔縮小治療の施行がClass I で推奨されている。しかし、本邦におけるHOCM外科治療は年間120-130例と限られ、経験ある術者は少数である。本セッションでは、限られた症例においても安全かつ確実なHOCM手術が施行できるように最新のHOCMに対する外科治療を紹介する。各施設で試みている術式の工夫も紹介いただきたい。
(先天性)冠動脈の起始・走行異常に対する手術
企画概要
先天性の冠動脈の起始・走行異常は、頻度は多くないが、ときに若年者の突然死につながる重要な疾患群である。しかし、最近では画像診断の発達により無症状で見つかることもあり、治療介入の是非やその時期から、選択すべき術式も個々の解剖学的特徴により異なり、判断に迷うこともある。各施設ごとの経験や方針を発表いただき、今後の診療に一助としていただきたい。
シンポジウム
(大血管)弓部を含む広範病変の治療戦略
企画概要
TEVARやFrozen elephant trunk手術の時代においては、弓部大動脈から下行大動脈遠位(気管分岐部レベルより末梢)、胸腹部大動脈へ至る広範大動脈病変に対する治療戦略も多様化している。本セッションでは、かかる病変に対する治療戦略について、遠隔成績を踏まえて討論していただきたい。
(大血管)Malperfusion を伴う急性A 型大動脈解離に対する治療戦略
企画概要
重要臓器malperfusionは急性A型大動脈解離の予後不良因子である。脳や冠動脈、腸管では、救急外来における早期再灌流やカテーテルインターベンションによる先行再灌流が試みられているほか、臓器再灌流後central repairを意図的に遅らせる戦略も報告されている。本セッションでは、症候性のmalperfusionに対する最新の治療戦略について討論していただきたい。
(大動脈弁・基部領域)基部再建(最新の戦略)
企画概要
大動脈弁基部再建術(reimplantation, remodeling)のそれぞれの近接期、遠隔期の成績と利点、問題点を明らかにする。Valsalva graftが良いかstraight graftが良いか。何らかの工夫を凝らしてさらに良い成績を期待できるか。また、どういう病変にどちらの術式が有効か、適応の選択に関する考え方を示していただきたい。
(僧帽弁)Gore-Tex人工腱索の遠隔成績を考える
企画概要
低侵襲手術の普及などに伴い、僧帽弁形成手術における人工腱索の使用頻度は上がっている。人工腱索には30年以上の歴史があり確立された術式ではあるものの、弁尖病変を残す事、断裂や石灰化が報告されている事など問題点も残る。本企画では十分な症例数、追跡期間のデータに基づいた人工腱索の遠隔成績の発表をしていただきたい。
(心不全)重症心不全の外科治療
企画概要
海外に比べて心臓移植の少ない本邦においては、重症拡張型心筋症に対しても僧帽弁、左室に対する処置を加える事で自己心の回復が試みられてきた。DTの時代を迎えるにあたり、EF < 35% の症例に対するこれらの術式の成績を検証し、LVAD-DT治療に委ねるべき症例を明らかにしたい。
(冠動脈)OPCAB vs on pump CABGを改めて検証する
企画概要
欧米ではOPCABの評価は低く、その施行率は5-10%に留まる。一方本邦では60%がOPCABであり、両者の状況に変化はない。high-risk患者に対するOPCABの効果は証明されているが、はたしてlow-risk、moderate-risk患者にOPCABは有効かの証明は困難である。しかhigh-risk患者にだけ施行したのではOPCABのhigh volume施設にはならず、OPCABそのもののmortality、morbidityをあげてしまう。今一度OPCAB vs on pump CABGの意義を検証したい。
(先天性)開心術における心筋保護の基本と最近の話題 新生児から成人まで
企画概要
心筋保護液は開心術には欠かせない基本的なものであるが、各施設ごとに工夫がなされ、組成をはじめ、投与の量、温度、間隔など、様々な方法が行われている。とくに未熟心では成熟心とCa2+動態、エネルギー代謝も異なるという特性もある。一方、昨今ではこの方面の研究発表は、以前より活発でない現状もある。本シンポジウムでは、各エキスパートより小児から成人も含めた心筋保護液の基本を解説いただくとともに、新たな知見を交え、心筋保護液に対する理解を深めていただきたい。
パネルディスカッション
(大血管)急性A型大動脈解離に対する基部置換 Valve sparing vs Bentall
企画概要
弁温存基部置換術の普及に伴い、基部置換を要する急性A型大動脈解離においても、術後のQOLが良好な弁温存手術が選択される機会が増加しているが、急性期死亡率が高い本疾患における適応には異論もある。本セッションでは、急性A型大動脈解離に対する基部置換の術式選択について、遠隔成績を踏まえて討論していただきたい。
(心不全)長期VAD治療の現状と課題
企画概要
2018年に本邦で心移植を受けた患者の半数以上が植込み型LVADで3年以上のサポートを要していた。安定した長期VAD治療を可能にするための新規大動脈弁閉鎖不全やVAD感染(ドライブライン、ポンプポケット)に対する外科治療戦略について議論を交わしていただきたい。
(先天性)より良いFontan循環にするための個別戦略 - 様々な静脈還流形態に対して
企画概要
Fontan循環の様々な長期的な問題が明らかとなるなか、昨今ではより良いFontan循環を目指して多くの議論がなされている。このパネルディスカッションでは、対象となる様々な形態、とくに心房内臓錯位症候群などの機能的単心室疾患における様々な静脈還流形態に対して、どのようなFontanを目指していくのか、静脈形態に焦点をあてて各施設の考えや経験からご発表していただきたい。
(先天性)TOFの初回手術介入方針.Primary or Staged?
企画概要
ファロー四徴症の初回手術介入をどう行っていくのかは、古くて新しい問題である。最近では外科的にprimaryかstagedかのみでなく、カテーテル治療による右室流出路などへの初回介入もありえ、一層治療体系が複雑になっている。現在の各施設の方針や治療成績をご発表いただき、それぞれの方針の長短所の理解を共有し、全体で成績向上につなげていきたい。
ワークショップ
(大血管)感染性大動脈疾患
企画概要
感染性大動脈疾患に対する外科治療は、感染性合併症やグラフト感染等により、成績は不良である。一方で、TEVARを用いたbridge治療や、感染制御後の根治的TEVARも試みられている。本セッションでは、有瘻性やデバイス感染を含む感染性大動脈疾患(術後3か月以内に発症した人工血管感染を除く)の最新の治療戦略について、遠隔成績を踏まえて討論していただきたい。
(心不全)急性心原性ショックに対するハートチームアプローチ
企画概要
近年の補助循環デバイスの進歩や、ハートチームによる早期治療により急性心原性ショックに対する治療成績は向上しているように思われる。術前低心機能症例や開心術後心原性ショックに対する各施設の治療戦略について議論していただきたい。
(先天性)ccTGAに対する治療戦略
企画概要
修正大血管転位症(ccTGA)に対する手術は、開心術と非開心術を合わせても国内で年間100件弱と比較的少ない手術である。にもかかわらず、VSD、PS、TRの有無により、適切な手術時期が変わり、術式も最終手術としてのPA bandingのみという選択から、conventional repair、double switch、hemi-Mustardなど様々な選択がありうる。症例数の多くない施設にも積極的に発表していただき、むしろ良くなかった術後経過や中期遠隔成績にも焦点をあてて議論し、全体の経験値を高める一助としたい。
ビデオワークショップ
(大動脈弁・基部領域)二尖弁ARに対する手術手技
企画概要
大動脈二尖弁、ARに対する弁形成術は、commissureの位置がvariationに富んでいるため容易なものから難易度の高いものまで種々の病変に対応する必要がある。このワークショップでは、失敗例や反省例を中心に術式についてビデオを用いて、討論していただきたい。さらに自己心膜の使用の是非、また使用した症例の沿革成績についてもお示し頂きたい。
(僧帽弁)僧帽弁手術困難症例に対する工夫
企画概要
MAC, 再手術、解剖学的困難例、IIIa病変への形成、adult congenital病変などへの工夫を広く募集する。
一例報告でなく、数例以上を系統的に統一された方法で行った報告が好ましい。鮮明なビデオ,できればフルHD(1920x1080画素)記録の準備をお願いする。
ディベート
(冠動脈)BITA vs SITA
企画概要
永年のテーマであるBITA vs SITA 。果たしてBITAは本当にいいのか、条件によっていいのか、ルーチンで行うべきなのか、その使い方はin situにこだわるべか、freeでもいいのか、いやfreeの方がいいのか。激しいディベートを期待する。
(冠動脈)MICS CABG vs conventional approach CABG
企画概要
MIDCABを第1期低侵襲時期が低迷した後、第2期低侵襲時期の最先鋒としてMICS CABGが大きな話題となっている。しかしその完遂の困難さやSITAの多採用などがMICS CABGの一つの問題点と考えられる。conventional approach CABGに比べ、feasibilityとQuality両者を追求するにはどうすべきか、新たな展開はあるのかを議論頂きたい。
呼吸器分野
特別企画
International Session (各分野の海外招請講演者による基調講演)
企画概要
呼吸器領域の外科手術、胸部悪性腫瘍の集学的治療、肺移植、低侵襲手術について、国内外のエキスパートをお招きする。セッションは基調講演を中心に構成し、参加者の活発な討論を奨励する。
女性医師による女性医師活躍の紹介
企画概要
呼吸器外科医師として活躍する女性医師が年々増加していて、女性医師が、それぞれの環境で臨床・研究で活躍する機会が増えている。そこで今回は、女性医師の企画・進行による女性医師のための特別企画を設定し、女性医師に日常診療や研究活動で得た成果を発表していただく。社会的なテーマではなく、医学的なテーマでのプレゼンテーションとディスカッションを行なっていただくことを期待する。
10年後は任せろ!若手呼吸器外科医の会
企画概要
若手呼吸器外科医の手術手技向上と現状報告を目的とした会が立ち上がっている。今回は、第73回日本胸部外科学会定期学術集会の会場で特別企画として開催。事前に呼吸器外科指導医、若手全体にアンケートを行い集計したデータも活用する。多くの若手呼吸器外科医に集まってもらい、同世代の呼吸器外科医がどのような環境で研修を積み、どのような技術の習得を目指し、どのような希望や不安を抱えているかを持ち出す機会と位置付ける。若手呼吸器外科医師の情報交換の場を提供し、さらに、指導医との忌憚ない意見交換の場となればと考える。
* 若手医師の会による企画、進行。投票形式・討論形式あり。
Nightmares (呼吸器外科)
企画概要
外科医としての経験の中には、思い出したくないnightmareな症例に遭遇することがある。これらの経験を専門家で共有することにとても貴重な意義があると考える。できれば2度と経験したくない困難な手術症例、絶望的なリスクを負った緊急症例、術中の予期せぬ大トラブル、術後管理に難渋した症例などを提示していただきたい。
テクノアカデミー
呼吸器外科低侵襲外科手術のKnack & Pitfalls~胸腔鏡 vs 単孔 vs ロボット~
企画概要
呼吸器外科手術の低侵襲手術は、胸腔鏡手術(VATS)から単孔式(Uniport VATS)、そしてロボット支援手術(RATS)に広がっている。
セッションを前半後半に分け、前半では、まずVATSの技術的成熟を示す。次いで、単孔式VATSによる肺癌手術とくにリンパ郭清の点で従来のVATSと比較する形で技術的到達点をビデオで提示していただきたい。
後半は、主にRATSに焦点を当て、招請演者に基調講演として低侵襲手術におけるトピックスの紹介を行なっていただき、以後、議論に参加いただく。各演者にはVATS、Uniport VATS、とRATSの比較をおこないながら、手術のコツとピットフォールについて議論していただきたい。
シンポジウム
悪性胸膜中皮腫治療のパラダイムシフト
企画概要
かつては不治と考えられていた悪性胸膜中皮腫(MPM) は、現在では5年生存率を語る時代となった。治療成績をさらに改善するため、治療のインフラ整備が急速に進行中である。MPMを取り巻く環境は急速に変化しつつある。病期分類システムは2017年からバージョン8に改訂されたが、現在バージョン9策定に向けてデータ収集中であり、新しいT因子として腫瘍厚が検討されつつある。従来肺癌のリンパ節マップがMPMに流用されてきたが、MPM用のリンパ節マップ作成も検討されている。手術術式の定義と名称の再構築も進行中であり、さらに、手術記載の標準化(standardized surgical reporting)も審議中である。早期MPMが増加しつつあり、MPM手術はsurgery-based treatmentの一環として低侵襲化、標準化が急速に進むと予想される。MPM外科治療を取り巻くパラダイムシフトの真っ直中、国際的に中心的な役割を担うエキスパートを交えて活発な議論を展開していただきたい。
新時代の肺癌治療〜集学的治療の一環としての外科手術
企画概要
分子標的治療薬、さらには免疫チェックポイント阻害剤の登場など肺癌に対する新規薬物療法の進歩は目を見張るものがある。そのため、進行肺癌であっても様々な治療法を組み合わることで根治できる時代が到来したといえる。このような時代では、現在の手術適応症例に加え、従来は手術適応がなかった症例に対し外科手術を加えることで根治に至る症例の増加が予想される。そのため外科医としては、導入療法、術後補助療法、サルベージ療法、さらには少数転移(オリゴメタ)に対する治療などを念頭に、集学的治療の一環としての外科手術が果たすべき役割を再度、考える必要があろう。本シンポジウムでは新しい時代の集学的治療と外科手術の役割ついて議論を深めていただきたい。
肺移植における新しい肺保存法とグラフト機能評価法(ex vivo lung perfusion (EVLP)を含む)
企画概要
肺移植におけるドナー不足は深刻であり、マージナルドナー肺や心臓死ドナーに代表される障害を受けた可能性があるドナー肺の積極的な利用が求められている。障害をうけた肺を安全に利用するためには、障害を最小限にする臓器保存法の開発だけでなくグラフト機能を適切に評価する方法の開発が重要である。今回のシンポジウムでは、現在取り入れられつつある体外肺潅流 (ex vivo lung perfusion)を含めたドナー肺の質を維持する保存方法の最新情報と、移植前にどこまで機能評価が可能かといった、臨床に直結する研究成果を紹介し、今後の展望につき論じたいと考える。
ワークショップ
肺移植における抗HLA抗体と抗体関連拒絶反応
企画概要
1998年の本邦初の生体肺移植後20年を越えるようになり、わが国でも、これまでに経験しなかったような術後合併症や術前の問題に直面することが増えてきている。その一つとして、ドナー特異的抗体(DSA)や抗体関連拒絶がある。HLA抗体検査が保険収載され、殆どの施設で定期的にHLA抗体検査を行うようになったが、まだまだ本邦におけるこの分野の知見は少ないというのが実情である。そこで、今回、各施設における貴重な経験を共有する目的で、本セッションを企画した。世界でトップレベルのわが国の肺移植の成績をさらに向上させるため、また、脳死ドナーが少ない本邦で、少しでも多くの方に安全な肺移植医療を提供するために、皆で熱く論じることができればと思う。
サージカルコロシアム
企画概要
呼吸器領域では、症例を提示しながら、その治療戦略についての議論を展開する。手術術式の選択、術前治療の要否、内容の選択、周術期合併症に対する対処法、治療結果から振り返った戦略の議論など、外科治療を含めた治療方針・合併症がディスカッション対象となる。事前に演者と進行の打ち合わせを行い、白熱した討論を期待する。
食道分野
特別企画
食道癌手術におけるカダバートレーニングの実際と将来展望
企画概要
わが国においてもCadaver surgical training が全国的に普及してきた。難易度の高い食道癌手術においては入門時におけるCSTは必須になると思われる。実臨床における手技の習熟と技術開発に関して、カダバーシュミレーションの実際を披露いただき、問題点と将来展望を議論してほしい。
テクノアカデミー
専門医試験ビデオ審査のポイント
企画概要
2018年より日本食道学会における食道外科専門医認定試験に新たにビデオ審査が採用された。
日本食道学会専門医認定委員会が求める食道癌に対する胸部操作における技術レベルについての解説を行う。
ビデオシンポジウム
根治性と合併症軽減の両立を目指した郭清手技
企画概要
進行食道癌に対する術前化学(放射線)療法が標準化した現在、食道外科医に課された課題はR0手術を行うことである。縦隔リンパ節郭清の手技の向上により高い局所制御が期待されるが、根治性を優先するあまり、反回神経麻痺や気道虚血、隣接臓器損傷や術後出血などの合併症を来すことも少なくない。根治を目指したリンパ節郭清手技と合併症回避の工夫について披瀝いただきたい。
パネルディスカッション
高齢者食道癌治療
企画概要
人口の高齢化とともに高齢者食道癌症例は年々増加傾向にある。高齢者は脳神経、呼吸・循環器、内分泌代謝系に併存疾患を抱えているだけでなく、癌の既往や重複癌を有することも多い。
貴施設における高齢者食道癌に対する治療戦略を広く求める。
ビデオセッション
われわれの手技
企画概要
食道癌根治手術は常に進歩しており、より高い手術の質を求めて創意工夫、新技術の開発がなされている。
手術映像を供覧いただき、手術手技のコツとピットフォールについて学ぶことができる場としたい。
症例検討
食道困難症例検討会
企画概要
食道困難症例検討会は本年から学会演題として組み込まれ業績となります。診断・治療に苦慮した症例をご提示いただき、より良き治療を参加者全員で討論したい。
要望演題
この症例をどう診断し治療する
企画概要
日常診療で遭遇する希少症例や治療に難渋する症例を披瀝いただき、治療法について発表、意見交換を行いたい。
術後合併症を回避するための術式の工夫
企画概要
食道外科手術において、重大な合併症として食道切除術では縫合不全、反回神経麻痺、乳糜胸などがあげられる。また、食道胃接合部癌では消化管再建後の逆流、食道裂孔ヘルニアでは再発や噴門形成部の通過障害などがしばしば経験される。このセッションでは、これらの術後合併症を回避するための創意工夫を披露してほしい。
より生理的で安全な食道再建臓器とルートを求めて
企画概要
食道切除後のより生理的な再建臓器と再建方法に関しては長く議論されてきたが、多くの施設では胃管による再建が通常行われている。胃を用いた再建の場合でも全胃を用いるか、太径あるいは細径の大彎側胃管か、再建ルートに関しても施設により方法が異なる。胃が使えない場合は、結腸(左側・右側)なのか、空腸なのか、そして安全な挙上ルートは・・・。より安全で生理的な再建方法について、根拠に基づき議論をしていただきたい。
リスク症例に対する対策:集学的治療とチーム医療の工夫
企画概要
進行食道癌の浸潤による気道狭窄や瘻孔形成、出血は、緊急処置を要するOncological emergencyの状態である。これら緊急事態や予想されるリスクに対処するために手術手技だけでなく集学的治療を含めたチーム医療によるアプローチが行われている。このセッションでは食道癌治療にまつわる様々なリスク因子とそれに対する対処法に関する知見を披露願いたい。